ウエスタンレッドシダー(WRC) – 加工性が良く耐久性に優れたウッドデッキ材。

ウエスタンレッドシダーは日本で一番多く使われているウッドデッキ材です。加工性がとても良く耐久性にも優れており、機能と価格のバランスが取れた理想のウッドデッキ材と言えるでしょう。

ホームセンターなどでも購入できるので、DIYの初心者のウッドデッキ製作に一番おすすめできる木材が「ウエスタンレッドシダー」です。

このページはこんな人におすすめ
  • 加工が簡単で耐久性のあるウッドデッキ材を使いたい。
  • 手軽に購入できるウッドデッキ材を使いたい。
  • ウッドデッキ製作をするDIY初心者。

ウエスタンレッドシダー(WRC)とは

ウエスタンレッドシダー(WRC)とは、日本では米杉(ベイスギ)とよばれていますが、実はカナダ産の木材です。米杉と呼ばれていることで、杉の仲間だと思われがちですが、本当はヒノキ科ネズコ属の樹木で、杉の仲間ではありません。

ウエスタンレッドシダー(WRC)は、カナダ太平洋側の比較的温暖な、雨量の多い地域に生息する針葉樹木で、特に良材といわれてるのは、太平洋沿岸部に生育しています。直径は2m、高さは60m以上の大木に成長し、茶褐色をした繊維状の樹皮に覆われています。

北米ではもちろん、世界的にも最もポピュラーなウッドデッキ材で、プロからDIYユーザーまで幅広く愛用されており、日本でも数多くの実績があり、おそらく日本で一番多く使われているウッドデッキ材でしょう。

ウエスタンレッドシダー(WRC)の特徴

ウエスタンレッドシダー(WRC)は、サイプレス、セランガンバツー、イペ、ウリン、イタウバなどのハードウッドに比べて加工性が非常に良く、しかも耐久性に優れており、バランスが取れた理想のウッドデッキ材です。加工性、耐久性だけではなく、他の針葉樹に比べて寸法安定性も優れており、しかも価格が手頃なことで、DIY用ウッドデッキ材としては抜群の人気を誇っています。

このウエスタンレッドシダー(WRC)は、建築用木材に必要とされる「扱いやすさ・耐久性・寸法安定性」という基本条件を満たしており、しかも重量が軽くいので、北米ではウッドデッキ材としてだけでなく、屋根・外壁用材としても数多く使用されています。

日本でも、明治の頃から使われ始め、現在では、一般建築物をはじめ、神社・仏閣やフェンス、外装材としても多く使われています。その加工しやすさから、室内で使う机や椅子、本棚などをDIYで作る場合にも使用されています。ソフトウッド材の中では最も耐久性に優れており、他のソフトウッド材と比較しても、最も安心して使用することができます。

このウエスタンレッドシダー(WRC)は、優しく心地よい香りがします。この香りは水に濡れるとさらに強くなり、また、自然を感じる暖色系の色が特徴で、内装のパネル材としても人気があります。

参考記事
低価格で加工性に優れたソフトウッド

ウエスタンレッドシダー(WRC)の長所

加工性、強さ、耐久性のバランスに優れる

ウエスタンレッドシダー(WRC)の最大の長所は、加工性、強さ、耐久性のバランスの良さでしょう。例えば耐久性だけみれば、ハードウッドのウリンなどの木材が遙かに優れているのですが、ウリンは、加工性が悪かったり、価格が高かったりと、長所がある反面、短所もああります。

それに比べてエスタンレッドシダー(WRC)は、ウッドデッキ材に必要な加工性、強さ、耐久性を高次元でバランス良く兼ね備えています。しかも価格はハードウッドほど高くはないので、DIYでのウッドデッキ製作では人気があるのも納得です。

柔らかくて軽量なので、施工が簡単

ウエスタンレッドシダー(WRC)は、比較的柔らかく加工もしやすいので、DIY初心者がウッドデッキ製作をする場合でも簡単に安全に加工できます。

ウリンやイペなどのハードウッドは、木が硬いため直接ネジを打ち込ず、下穴加工が必要になってきますが、ウエスタンレッドシダー(WRC)は、下穴無しでネジを打ち込めますし、いろいろな接着剤も使用することが出来ます。

また、ウエスタンレッドシダー(WRC)は、材質がほぼ均一で、成形や仕上げ加工がとても簡単に出来ますし、しかも軽くて作業しやすい特性を持っています。

強力な防腐作用と防虫効果

ウエスタンレッドシダー(WRC)は、材木に含まれる天然成分により高い防腐作用と防虫効果を持っています。水溶性フェノールは防虫性能があり、白蟻に対しても高い防虫効果を持っており、ヒノキチオールは、殺菌力が有り、害虫や微生物の繁殖を防ぐ効果があります。

優れた寸法安定性

ウエスタンレッドシダー(WRC)は、収縮率や乾燥比重が低いので、変形を起こしにく、施工後の「反り」「ねじれ」「干割れ」などの寸法の変化は極めて低い特性を持っています。寸法安定性はソフトウッドの中ではもっとも優れています。

特有の甘い香りが特徴

ウエスタンレッドシダー(WRC)は、桧の仲間なので、「ヒノキチオール」という香りの良い成分を含んでいます。ヒノキチオールの特有の甘い香りは、気持ちをリラックスさせる効果があります。

ウエスタンレッドシダー(WRC)の短所

色のばらつきがあります

ウエスタンレッドシダー(WRC)は、辺材・芯材など木の部分により、色のばらつきがあります。色の濃淡によって品質に差はないのですが、色のばらつきが気になる方は、ステイン系の塗料を塗ることで、色のばらつきを目立たなくすることは出来ます。

ウッドデッキ材の色のバラツキは、人によって好き嫌いがあり、ウッドデッキをよりナチュラルな雰囲気に仕上げたい方には、色のバラツキ長所でもあります。

傷つきやすさに注意してください

ウエスタンレッドシダー(WRC)は、他の木材に比べて柔らかいので、優しい肌触りを持つ反面、傷つきやすいとういう短所があります。

通常、ウッドデッキなどの屋外で使用する物は、多少傷がついてもそんなに気にならないものですが、傷が付くのが気になるような神経質な方は、傷つきにくいハードウッド材を使用した方が良いでしょう。

ウエスタンレッドシダー(WRC)の経年変化

ウエスタンレッドシダー(WRC)は、収縮率が低いので、施工後の反りや曲がり、割れは起こりにくい木材です。

ただし、やはり無垢の木なので、紫外線の影響によって施工時の色から変化を起こします。

具体的には、ウエスタンレッドシダー(WRC)は、時間が過ぎると共にシルバーグレーに変化していきます。シルバーグレーに変化したウエスタンレッドシダー(WRC)も、自然の雰囲気があって良いのですが、施工時の色をずっと保ち続けたい方は、定期的に塗装を施してください。

ウエスタンレッドシダー(WRC)のメンテナンス

ウエスタンレッドシダー(WRC)は、殺菌作用のヒノキチオールと、防虫作用の水溶性フェノールの2つの成分を含んでおり、仕上げ塗装をしなくても、10年は大丈夫だと言われています。(使用環境によって異なります)

ただし、いくら耐久性が強くても、永遠に使える訳ではなく、いつかは腐ってしまいます。ウッドデッキの寿命をさらに伸ばすために、組み立て前に塗装をしておき、1〜2年に一回を目安に定期的に塗り直しをすればさらに長持ちします。

塗装は、ステイン系の塗料を使用します。ペンキ系の塗料は、剥がれたり気泡ができたりしますのでおすすめ出来ませんし、なによりもせっかくの木目が見えなくなってしまいます。

ウエスタンレッドシダー(WRC)の塗装は、木に浸透するステイン系塗料(出来れば油性)を使えば、木目を生かしながら、ウッドデッキを保護することが出来ます。