ウッドデッキの構造、工法にはいくつかの種類がありますが、一般的には「サンドイッチ工法」と「大引き工法」が多く使用されている構造・工法になります。ここでは、ウッドデッキのDIYにおいて最も一般的な工法であるサンドイッチ工法を紹介します。
詳しい作り方については、ウッドデッキの作り方ページをご覧下さい。
サンドイッチ工法とは
多くのDIYユーザーに、最も人気がある構造、工法が「サンドイッチ工法」です。では具体的にはどのような構造・工法なのでしょうか?。
通常ウッドデッキの基礎は、コンクリートブロックなどの基礎石の上に木製の束柱を乗せて作ります。その束柱を、二本の根太材でサンドイッチするように挟み込み、コーススレッドなどで固定する構造・工法が「サンドイッチ工法」といわれるです。
ウッドデッキのDIYでは、多くのDIYユーザーが「サンドイッチ工法」でウッドデッキを作られていますので、個人のホームページやブログなどに紹介されている、ウッドデッキ製作例でも「サンドイッチ工法」の使用例を多く見ることができます。
サンドイッチ工法のメリット
ウッドデッキを作る際には、ウッドデッキを地面に対して水平に作る必要があります。この「水平に作る」という作業が、DIYユーザーにとっては結構難しい作業であったりします。特に全ての基礎石を完全に水平にすることは、それなりの技術と手間が必要です。
サンドイッチ工法の最大のメリットは、基礎石と束柱の施工時に、それほど厳密に水平を作る必要が無いことにつきます。サンドイッチ工法での水平を作る作業は、束柱に根太材を取り付ける際に行うことが出来るからです。
まずは、根太材の両端にくる部分の束柱に根太材を固定します。この時に水平器を、取り付ける根太材の上に置いて、水平を測りながら根太材をコーススレッドで固定するだけで、簡単に水平を作ることができます。残りの中央部分の束柱との固定は、水平を測る必要もなく、コーススレッドで固定するだけでOKです。
また、サンドイッチ工法のもう一つのメリットとして、オプションなどを設置する場合の拡張性が大きいことです。束柱(ショートポスト)の代わりに、長い柱(ロングポスト)を建てるだけで、ウッドデッキの上に作る、フェンスやパーゴラの柱となるので、ウッドデッキを簡単に拡張することが出来ます。
サンドイッチ工法のデメリット
サンドイッチ工法のデメリットは、大引工法に比べて強度的に劣ることと、通気性が多少悪くなることです。
サンドイッチ工法では、床面(床板)にかかった垂直の荷重が、根太に伝わり、その荷重が、根太と束柱を固定しているコーススレッドに全てかかることになります。よって金属製のビス(コーススレッド)で、根太から上の全荷重を支えることになりますので、この部分がウッドデッキの強度的な弱点になることがあります。
ただし、金属製のビス(コーススレッド)の本数を増やしたり、床下の空間の高さ方向に余裕がある場合には、根太材の下に「根がらみ」を取り付け強度を増すことで、このデメリットを無くすことも可能です。
このように、サンドイッチ工法の床下は、多くの根太や根がらみが、必要になってきますので、大引き工法の床下に比べて、空気の通りが若干悪くなり、通気性が良くありません。ただし、通気性に関しては「若干のデメリット」の範囲なので、あまり神経質に気にする必要は無いと思います。
サンドイッチ工法の手順
1.基礎石、束柱の設置
コンクリートブロックやピンコロで基礎石を作ります。この時点で、基礎石はおおよその水平になっていればよく、完全に水平になっている必要はありません。基礎石が設置できたら、基礎石の上に束柱を垂直に置いて固定します。
2.根太材の貼り付け
束柱に根太材を取り付けます。まず最初に根太材の両端にくる部分の束柱に、水平を測りながら、束柱を両側から根太材でサンドイッチしていきます。次に、残りの中央部分の束柱と根太材を「なりゆき」で固定します。
3.根がらみ(大引き)を取り付ける
ウッドデッキの下にスペースがある場合は、根太の下で根太を支えるように、根がらみ(大引き)を取り付けます。スペースが無い場合や、構造に不安が無い場合は省略してもよいでしょう。
4.床板(デッキ材)の張り付け
根太材の上から、床下(デッキ材)を張っていきます。まずは、仮置して、デッキ材の収まりを確認してから、コーススレッドで固定していきます。
5.幕板を張って完成
全ての床下(デッキ材)が張り終わったらウッドデッキの完成です。ウッドデッキの床下が見えるのが嫌な場合は、ウッドデッキの外周に幕板を張ると良いでしょう
詳しい作り方については、ウッドデッキの作り方ページにて紹介しています。