基礎を作る – 基礎石・束石の設置はウッドデッキ製作の中で最も重要。

ここからは、いよいよウッドデッキの基礎となる基礎石を設置していきます。

基礎石とは、ウッドデッキの束柱を支える部分のことを言います。基礎にする資材はいろいろありますので、自分のウッドデッキに合わせた基礎石を使用してください。

基礎石は、ウッドデッキを支える以外にも様々な役割を持っています。ウッドデッキ製作の中では最も重要な部分ですので、正確にそして慎重に基礎を作ってください。

【基礎石の役割】
1.束柱の下でウッドデッキ全体を支えます。
2.地面から上がってくる湿気からウッドデッキ材を遠ざける。
3.束柱が動かないように固定する。

地面がコンクリートの場合の基礎

基礎写真1

ウッドデッキを作る場所の地面がコンクリートの場合は、コンクリートの上に基礎石を置くだけです。基礎石の代わりに、アジャスターなどの金具を嚙ます方法もあります。要するに、コンクリート面に束柱が直接触れないようすればよく、これは雨水などからウッドデッキ材の腐食を防ぐためです。

コンクリート面が、雨が直接かからない場所や雨水が流れてこないような場所にある場合は、直接コンクリートの上に束柱をおいても大丈夫です。コンクリート面と束柱の間にゴムパッキンを挟む方もおられます。

地面が土の場合の基礎

ウッドデッキを作る場所の地面が土の場合は、基礎石の下に砂利などを敷いて施工していきます。方法は次の項をご覧下さい。

基礎石を設置する上でポイントとなる点は、
1.基礎石は上面が水平になるように設置する。
2.上面の高さを出来るだけ合わせる。
3.前後左右の並びを真っ直ぐに並べる。
となります。

まずは「1.基礎石は上面が水平になるように設置する」ですが、束石の上面が水平でなっていないと、束柱を垂直に立てることができません。水平器などを使って基礎石の上面が水平になっているか何度もチェックしてください。

次に「2.上面の高さを出来るだけ合わせる」ですが、ウッドデッキの水平は最終的に根太で取っていきますので、ここではできるだけ同じ高さでそろえるだけでよく、多少の誤差は気にしなくてよいと思います。

最後に「3.前後左右の並びを真っ直ぐに並べる」ですが、これは非常に大変な作業ですがとても重要なポイントです。基礎石が水平・垂直に正確に並んでいないと、ウッドデッキの形も正確な長方形になりませんので、きっちりと正確に並べてください。

コンクリート基礎の設置方法

モルタル(生コン)の作り方

モルタル(生コン)は基礎石の下に入れる為に使用します。
セメントと砂利やバラスなどの砕石を容器に入れ、セメント→砂→砕石の順で水を少量ずつ加えながら、スコップで混ぜていきます。
セメント:1/砂:3/砕石:3の比率で混ぜ合わせます。
ホームセンターなどで、水を加えるだけで固まるインスタントコンクリート(インスタントモルタル)も販売されていますので、それを利用した方が手間も掛からず簡単にモルタル(生コン)を作ることができます。

基礎石を置く

1.基礎石を置く場所の地面を。、スコップで15〜20cm程掘ります。
2.穴の底が柔らかい場合は突き固め、そこに砕石を100mmほど入れます。
3.砕石を入れたら、一度突き固め、その上にモルタル(生コン)を入れます。
4.モルタル(生コン)がある程度固まり始めたら、上から基礎石を置きます。水平器で上面の水平を確認しながら、ゴムハンマーなどで基礎石を叩きながら、高さを微調整して揃えていきます。基礎石が他の基礎石より低い場合は、もういちど基礎石を持ち上げて、モルタル(生コン)を入れて高さを揃えます。

基礎を設置する順番

角になる部分の建物側の基礎石を設置

基礎写真2

まずは、建物側の一番端の部分の基礎石を設置します。この基礎石が、他の基礎石の基準点になります。建物の出入り口の床面と、ウッドデッキの床面の高さを合わせたいときは、実際に使用する長さに切り出した束柱を1本用意して、この基礎石の上に建てましょう。床板の厚みを考慮しながら、ウッドデッキの面が、建物の出入り口の高さになるように、基礎石の高さ調整をします。

四隅の基礎石を設置する

次に最初に設置した基礎石を基準に、四隅の基礎石を設置していきます。最初に設置した基礎石と、これから設置する基礎石の上に、長くて真っ直ぐな木材を渡して、水平を測りながら基礎石を設置していきます。

完全に水平にする必要はありませんが、四隅のコーナーは必ず直角になっていないといけません。基礎石を設置するときにはこの直角を作る作業が一番難しいのですが、直角になっていないとウッドデッキが正確な長方形になりませんので正確に直角を出してください。直角の測り方は、三平方の定理を使って計算してもよいですし、計算が面倒くさい方は、コンパネなどの角を目安に合わせる方法もあります。

四隅の基礎石を基準にして残りの束石を設置

四角の基礎石を設置したときと同じ要領で、残りの束石を設置していきます。全ての束石の高さは完璧に合わせる必要はなく多少誤差があってもかまいませんが、前後左右の並びは真っ直ぐになるように設置してください。最後に、基礎石の上面が水平になっていることも確認しておいて下さい。

基礎石の選び方

コンクリート製でブロック状のものならば基礎石として使用することができます。インターネットなどで購入することもできますが、重い分送料も高くなるので、近くのホームセンターで購入したほうが無難です。下記は、基礎石として使用できる資材の一例です。参考にしてください。

重量ブロック(コンクリートブロック)コストを重視するならば重量ブロックを基礎石として使用します。穴の部分にモルタルを入れることで強度がアップします。
コンクリート平板地面が柔らかい場合などは、広い面で重量を分散させる為に、コンクリート平板を使用します。束柱は固定できません。
羽子板付束石羽子板付束石は羽子板と言われる金具にコーススレッドを打ち込むことで、束石と束柱を固定することができます。
羽子板付束石の大きいサイズ地面の湿気が多い場合は、束柱を少しでも地面から遠ざけるために、大きめのサイズの羽子板付束石を使います。
ピンコロコンクリート製の四角いブロックでホームセンターなどで良く売られているため、多くの方が基礎石として使われています。
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