イベは昔から世界中で世界最強のウッドデッキ材として知られている木材です。耐久性・耐腐朽性・耐水性に優れており、無塗装でも20〜30年以上使用できる強さがあります。
表面は暖かみのある木目があります。密度が高く硬いために加工が難しく、DIYの初心者にとっては扱いづらい木材となります。
イベとは
イペはブラジル・ペルー・パラグアイ等南米アマゾン川流域に生育するノウゼンカズラ科の広葉樹で、別名「ラパチョ」や「パオロペ」などとも呼ばれることがあります。原木は高さが大きいもので約40〜約50m、直径が約60cm〜約1m程度に成長します。
7〜10月頃には、黄色、オレンジ、ピンク、赤紫色の花を咲かし、赤紫の花びらには、薬用効果もあるとされています。イペは道管中に黄色いラパコールという成分を含んでおり、ラパコールが防腐性、防虫効果を発揮します。
また、イペの中でも紫イペといわれる樹種は、このラバコールを多く含んでおり、健康食品の原料にもなっています。
イベの特徴
イペは、古くから世界中で使用されている木材で、世界最強・最高級のウッドデッキ・エクステリア材として広く認知されています。
現在では、多くのハードウッド材が販売されていますが、ひと昔前は「ハードウッド材」といえば「イベ」というほど、人気の高いウッドデッキ材でした。
イペは、木材の中では最も比重が高く、しかも耐久性が高いので、フローリング材、水辺のウッドデッキ材、高級船の甲板など、世界中で公共事業や木造建造物などに使用されています。
イペ材は、優れた耐久性、安定性、美しさを持っているため、他の木材に比べて割高でありながら、ウッドデッキ材に信頼性を求める人からは絶大な支持を集めています。
日本においても10年ぐらい前から、公共事業等のウッドデッキ材として使われています。日本ではウッドデッキなどの屋外での使用が主流ですが、ヨーロッパやアメリカでは屋内での高級無垢フローリングとしても使われています。
参考記事
耐久性に優れたハードウッド
イベの長所
耐久性・耐腐朽性・耐水性に優れる
イペは耐久性が高く、耐腐朽性も高いので、防腐処理も必要のない木材です。耐水性にも優れており、屋外で使用されるのウッドデッキ材としては、最適の木材です。
変形やササクレが少ないので安心
イペは密度が極めて高いので、雨や直射日光などにさらされても、反りやささくれの発生が少なくケガの心配もありません。ひび割れは多少あるのですが、強度には影響がないレベルです。木の狂いも少なく、安心して施工することができます。
強力な抗菌性・防虫性・防腐性
イペにはラバコールという成分が多く含まれており、このラバコールは、防腐や防虫高価があり、優れた効果を発揮します。屋外の使用でもで25〜30年以上たっても、ほとんどメンテナンスがほとんど不要です。
あたたかみのある木目
イペの表面は、滑らかでツヤがある黄褐色をしており、あたたかみがある木肌は、表情が豊かで人気があります。また色落ちがほとんどなく、施工後に再塗装する必要もありません。
イベの短所
密度が高く硬いために加工が難しい
世界最強・最高級のウッドデッキ材と言われるイベですが、木の密度が高く硬いために、加工しにくいという欠点があります。
材が硬く、ウリン材と較べても繊維に粘りがあるため、コーススレッド(ビス)を無理に打ち込むと、コーススレッド(ビス)の頭部分がちぎれることがあります。このため、ビスをもむ際は下穴加工が必須になります。
イベの木粉はアレルギー反応を起こすことがあります
イベに含まれているラパコールという成分は、人によってかぶれたり、アレルギー反応を起こす可能性があります。
ウッドデッキなどの施工の時にに、木粉が肌や目につくとかぶれることがあります。また、イペ材の木粉を吸い込むとアレルギー反応を起こす事があるため、ウッドデッキの施工時にはマスクなどの着用が必須になります。
ただし、ウッドデッキの施工後は、木粉も発生しないので、アレルギー反応の心配もありません。
他のハードウッドよりも価格が割高
イベは、その木目の美しさ、表面の滑らかさから、ウリン材に比べ10〜20%ほど価格が割高になってしまします。
イベの経年変化
イベには、経年変化により銀白色(シルバーグレー)に変色します。空気や紫外線の影響で、細かなひび割れや材の反りが発生することがありますが、耐久性など使用上の影響はありません。
イベのメンテナンス
イベは耐腐朽性も高く防腐処理も必要のないメンテナンス性に優れた木材です。水のかかるような条件の悪条件でも、無塗装でも20〜30年以上使用できるといわれています。
耐腐朽性にが高く、販売されているイベ材は薬剤処理はされておらず、環境にも負荷をかけることはありません。このように、イベは通常の使い方なら半永久的に使えるウッドデッキ材です。